どういうわけか、水族館でゆらゆらと水中を漂う魚たちを見ていると、心が少し落ち着いたような気がしませんか？

2015年、イギリスで行われた研究で「水族館の水槽で泳ぐ魚を見ていると血圧と心拍数が低下する」と発表されました。

歯医者さんなどの待合室に水槽が置かれているのも、待ち時間のイライラを軽減したり、痛みや不安を和らげるなどの効果があるためのようです。

今回は、この水族館とそこに住む動物たちが私たちに与えてくれる、不思議で、心地良く、穏やかな癒しポイントを紹介していこうと思います。

水族館の癒しポイント

まるで水中にいるかのような癒し空間

水族館内は薄暗さと揺らめく水が、静かで落ち着いた空間を作り出し、まるで自分も水中にいるかのように感じさせてくれます。

私たちは胎児だった時、母親の胎内にある羊水の中で守られていたため、水の中は本能的に安心感を覚え、自律神経が整います。

魚たちを見るのはもちろん、ガラス玉のような空気がゆらゆらと上昇していくのを眺めるだけで、時間を忘れてリラックスすることができますよ。

クラゲを見るとストレスが軽減される

クラゲは心臓や脳みそがなく、他の動物とは異なるところが多い神秘的な存在です。

クラゲの丸みを帯びたデザイン、優しい透明感、ゆらゆらと漂う動きは「1/ｆゆらぎ」という心地良さを感じさせてくれるのです！

この「1/ｆゆらぎ」は焚き火の炎や波の音、雨音などにも含まれており、このゆらぎを感じることで自律神経が整えられ､ 精神が安定し､ 鬱状態の回復効果を得られます。

動物を可愛いと思うことは感情を豊かにする

ペンギンやアザラシ、ラッコやカワウソなど、水族館には可愛い動物がたくさんいます。

動物を可愛いと感じることは、「もっと近くで見たい」「詳しく生態を知りたい」などといった刺激を脳に与え、行動力や判断力を向上させてくれます。

何かに対し興味を持ち、自発的に動くことで感情が豊かになり、思いやりや助け合いの精神を育ませてくれます。

魚たちに教えられること

2020年3月、東京都のすみだ水族館ではコロナウィルスによる長期休館でチンアナゴが人間の存在を忘れてしまい、飼育員の方が近づくと砂に潜って隠れてしまい、チンアナゴの体調管理が困難になるという事態となってしまったようです。

他にもオーストラリアのケアンズ水族館では、営業停止で人が減り、魚たちが水槽の隅で動かなくなったり、餌を食べなくなるなどのうつ症状が出てしまいました。

私たちが魚たちを見ているように魚たちも私たちを見ていることが分かります。

水族館では人間と魚、きっと知らず知らずのうちにお互いの生活に刺激を与えているのでしょうね。

自分にできることなんてないと感じている時、誰かに影響を与えられるということは、自分の自信に繋がり、大きな心の支えになります。

何かを助けるということは、きっと自分を助けることにも繋がっていると魚たちに教えられます。

水族館は一人で過ごすのにぴったりな場所

突然ですが、あなたは一人でお出かけしたくないですか？

水族館なんてカップルや家族連れで混雑していて、ひとりで行くのはハードルが高いと感じる方もいるかもしれません。

ですが、そんなことはありません！

誰かと行くと、一風変わった生き物に心惹かれて、眺めていたいと思っても、１つの場所に長時間居続けることができませんが、一人で行けば誰にも気を使わず、気になった水槽の前に居続けたり、リラクゼーションエリアでボーッと過ごすことが可能です。

イルカショーを何度も見たり、SNS用の写真を撮るためにシャッターチャンスを待ったり、自分と動物だけの世界を楽しみましょう。

障害者手帳を持っていれば入館料が割引される

障害者手帳は、障害者が自分に障害があることを証明するための手帳で、様々な福祉サービスを受けられます。

多くの水族館では入館時に障害者手帳を提示することで入館料が割引されるので、施設によって割引額などが異なるので各施設のHPで確認し、手帳を活用しましょう。

心が疲れて、辛くなった時は水族館に行って安らぎを感じてみましょう。館内は、静かで穏やかな空間なので、外出トレーニングにも最適です。

平日は利用客も少ないですし館内の室温も一定に保たれているので、心身共に少ない負担で利用することができます。

まとめ：水族館の癒し効果でストレスを軽減しよう

水族館は空間や動物たちが癒しや刺激を与えてくれる心にも身体にも嬉しい癒しスポットです。

気持ちがスッキリしないときや一人での外出など、ぴったりのポイントなので、ぜひ水族館を堪能してみてはいかがでしょうか。