ストレスを溜めにくくする習慣「いいとこ探し」
仕事でも家事でも、普段の生活の中には自分が「嫌いなこと、苦手なこと」がありますよね?でも、嫌いなことに敏感になり過ぎると気持ち良く毎日は過ごせません。
日常の中にある、自分が気が付かなかった「いいところ・幸せを感じるところ」を見つけることで、ストレスではなく幸せを感じる習慣をつけていきましょう。
そもそも日本人はいいところを探すのが苦手
日本人は褒められると謙遜したり、自己主張をしてはいけないという文化が根付いているため、アメリカなどと比べるとどうしても自信が欠けている方が多くなってしまいます。
自分の子供について話す場合、アメリカでは「私の子供は◯◯ができて凄いんです!」と恥ずかしげもなく話すのに対し、日本では「うちの子なんて家では◯◯で…」と、良い面をではなく、悪い面を話題に挙げてしまいがちです。
そういった文化のため、無意識のうちに人や物事の、悪いところを探す癖がついてしまっています。
そして、この悪いところに注目するということは「不快感に敏感になる」ということに繋がってしまいます。
不快感に敏感になることで起こる体への影響
「不快感に敏感になる」つまり物事の悪いところを見続けるということは、大げさにいうと常に危険な状態でいるということ。
危険な状態にいると人間は神経を張り巡らせ、血管は収縮し、心身ともに戦闘モードを維持し続けます。
そして、その状況が長く続けば身体が休まるタイミングがなくなり自律神経を乱してしまいます。
自律神経が乱れると、体が戦闘状態から抜け出せず、血管の収縮や睡眠不足、不安感やうつ状態などが慢性化してしまいます。
ということは、反対に物事のいいところを探し、「心地良いもの」に敏感になることができれば、自律神経が整い、心身の疲れや無意識に感じるストレスを軽減することができます。
いいとこ探しのメリット
ものごとの受け取り方を変えられる
上の項でも書いたように、いいとこ探しをすることで「自分が持つ世の中のイメージ」を変えることができます。
物事の悪い面を探し、悪意のあることに感じてしまうのなら、反対にいいところを探すことで、自分にとって良いことのように感じることができます。
受け取り方1つで物事の意味はまるで変わってしまいます。
そのためにも普段から意識して物事の良いところを探し、心地良い刺激を感じることが重要になってきます。
小さな幸せを継続して感じ続けることでうつ症状を軽減する
いいとこ探しを繰り返していくことで、物事や周りの人の良いところを見つけることが得意になっていき、小さなことでも幸せを感じられるようになります。
小さくても、幸せを感じ続けることで思考がポシティブになり、日常での不快感が消えて、うつ症状を軽減することができます。
自分の長所を見つけることができ、自己肯定感が上がる
自然や身近な人のいいところ探しに慣れてくると、自分の良いところ(長所)を見つけることもできるようになってきます。
自分の長所を見つけることができれば、自己肯定感が上がり、自信が付いて、前向きに物事に向き合うことができるようになります。
これは就職・転職の際の履歴書作成や面接、復職した際のうつ病再発などへの対策にもなります。
人間関係が良くなる
「みんな自分が嫌い」という思い込みをしていると、そのつもりはなくても無意識のうちに態度にも出てしまいまうものです。
自己肯定感が高まれば相手の評価を気にし過ぎることも無くなりますし、相手に対し不安を感じていると、相手もそれを感じ取り、人間関係に問題が出てきます。
不要なフィルターを取り除いて対応できれば、必要以上にストレスを感じる機会も減って、人間関係を良好に築き上げることができるようになります。
いいとこ探しは簡単にはじめられる
いいとこ探しは費用や時間などは必要なく、ただ日常生活の中の意識を変えるだけで始められます。
自己肯定感を高めたり、ストレスの原因となり易い人間関係を良好に築きやすくなったりと、コスパも抜群です。
やり方は簡単で、ただ日常生活の中の人や動物、風景の良いところを探していくだけです。
必ずしも自分自身のいいところから探す必要はなく、街並みや自然の美しさ、家族や病院の受付の方の良いところを挙げていくだけで構いません。
最初は10個を目標にいいところを探そう
個数はあまり重要ではないのでこだわる必要はありませんが、始めたばかりの時は意外と見つけることができません。
良いとこ探しのクセをつけるためにも、10個を目標に探しましょう。
必ずしも自分自身のことでなくても構いません。
最初は強引に見つけていって大丈夫ですので、みじかな人や動植物などの些細なことをとにかく挙げていきましょう。
全くいいところを探せない時は…
ストレスが多い時に悪いところに敏感になるのは人間の正常な反応です。
その時は自分でも分からないストレスが溜まっているのだなと気付くだけで十分です。
まずはゆっくりと休養を取って、ストレスを減らしましょう。
まとめ:いいとこ探しでポジティブな考えかたの練習をしよう
就労移行支援事業所精神障害などがある方の社会活動をサポートする所)などでは、利用者同士で最近の良かったことを発表し合う時間が設けられていて、この「いいとこ探し」と「それを誰かと共有」することはうつ病などから抜け出すためにも効果的です。
些細な習慣ですが今すぐにでも始めらるのでよろしければお試し下さい。