【簿記2級】合格のために使用したテキストと勉強法

はじめに

この記事を書いている人

  • 経 験:経理や事務の実務経験無し
  • 勉強法:完全独学
  • 受 験:ネット試験で受験
  • 期 間:3ヶ月半
  • 時 間:約300時間
  • その他:簿記2級勉強前に3級を取得している

結果

簿記2級の試験結果
結果は76点で、勉強期間は約3ヶ月半での1発合格でした。

合格できたポイントは、実際の試験は問題集よりもボリュームが少なかったため、見直しで配点の大きい仕分け問題の間違いを3カ所発見できた事だと思います。

点数からもわかるように、私の理解力は本当にギリギリ。
難しい試験ですので、私のように合格と不合格のギリギリラインにいる方も多くいると思うので、本記事が参考になれば幸いです。

使用したテキスト

使用したテキストは以下の2冊です。
簿記2級合格のために使用したテキスト

使用テキスト
  • みんなが欲しかった!簿記の教科書(商業簿記)
  • みんなが欲しかった!簿記の教科書(工業簿記)

テキストの感想

この2つのテキストは解説の細かさとイラスト量が丁度良く、効率良く学べるテキストでした。

理解しようとすると返って遠回りになる解説は意図的にカットされているといった印象で、特に独学で試験に臨む方に向けたテキストだと思います。

この2冊で基本と試験範囲をざっくり抑え、youtubeの解説動画で足りない部分を保管するのがオススメです。

テキストでの勉強期間

テキストでの勉強期間は約2ヶ月でした。

テキストを読み、理解しづらい箇所はノートに書き出して理解する。といった感じです。

また、小単元ごとに基本的な内容の問題が載っているので、それらも全て解きました。

テキストを1周したら問題集へ

テキスト勉強でのポイントとして、この時点で完璧に覚えようとしない(丸暗記しようとしない)ということです。

というのも、簿記2級は試験範囲が広いため全てを暗記するのは無理があります。

この時点では、試験範囲、理屈、勘定科目、公式、などを「知る」「理解する」というのが目的で、「覚える」はまだ完璧にはする必要はありません。

問題をやり、分からない箇所をテキストで復習していくうちに知識が定着していくので、テキストを終えたら踏ん切りをつけて問題集での勉強に移行しましょう。




使用した問題集

簿記2級の勉強に使った問題集3冊

使用した問題集
  • みんなが欲しかった!簿記の問題集(商業簿記)(模擬試験3回分)
  • みんなが欲しかった!簿記の問題集(工業簿記)(模擬試験3回分)
  • よくわかる簿記シリーズ 合格するための過去問題集(模擬試験12回分)

みんなが欲しかった!シリーズの感想

使用した問題集「みんなが欲しかった簿記の問題集 2級」
「みんなが欲しかった!」シリーズは、それぞれ3回分の模擬試験に加え、商業簿記版なら第1問〜第3問対策、工業簿記版なら第4問〜第5問対策が載っています。

第○問対策の部分では小単元ごとに対策問題が載っているので、ポイントを絞って復習することができます。

私は6回分の模擬試験をやり、自分の理解できていない箇所を第○問対策で復習する、という使い方をしました。

また、問題集を購入した方は公式サイトでパスワードを入力することで「模擬試験プログラム(模擬試験1回分)」と「受かる!仕分猛特訓」という、プログラムが利用できます。

※上で紹介したテキスト「みんなが欲しかった!簿記の教科書」にもパスワードがついており、同じ内容のプログラムが利用できます。

模擬試験プログラムは、実際のネット試験の様にパソコン上で試験をすることができるので、ネット試験を受ける方はお試しすることをオススメします。



よくわかる簿記シリーズの感想

使用した問題集「合格するための本試験問題集 日商簿記2級」
よくわかる簿記シリーズは計12回分の模擬試験が載っていて、一番お世話になりました。

この問題集は12回分と試験数が多く載っているため、試験範囲の殆どをこの一冊でカバーできますし、問題レベルも実際の試験と同等かそれ以上で、十分に合格を目指せる内容だと思います。

とはいえ、この問題集をやったから実際の試験が拍子抜けというレベルではないので油断は禁物です。

問題集での勉強期間

問題集での勉強期間は1ヶ月半でした。

みんなが欲しかったシリーズ(6回分)

よく分かる簿記シリーズ(12回分)

テキスト付属の模擬試験プログラム(1回分)

という問題集のサイクル2周をやり、ひたすら「模擬試験→間違ったところの理解」を繰り返しました。

また、2周目でも点数が取れなかった試験のみで3周目をやっています。

問題集をこなす際のポイント

いきなり高得点は取れない

模擬問題をやりだした頃は「良くて30点台しか取れない」「第1〜5問全部わからない」という状態でした。

独学の場合は「試験レベルでの出題」「各問題に使う時間配分」「自分のミスする傾向」など、全てが分からない状態なので、1周目の半分以上はそれが当然だと思い、割り切りって模擬試験を繰り返しました。

「模擬試験→間違ったところの理解」をひたすらやっていけば、どういった問題が出るのか少しずつ学習していき、突破口が見つかると思います。

私の場合、
1周目は30〜50点がほとんど。
2周目は60〜80点へ点数アップ。
と、徐々に点数を取れるようになっていきました。

試験まで日が無い場合は効率を意識した勉強を

上記の通り、ある程度点数は取れても、まだまだバラツキがあり合格は難しい状況。

試験日が迫ってきており、かなり焦りがありました。

簿記2級の試験時間は90分と長く、1セットの勉強時間に2時間〜2時間半ほど必要になります。

1日に勉強できる幅がどうしても限られるので、効率を意識して勉強しないと合格できません。

そのため、理解するのが難しい&出題頻度の少ない問題の勉強は後回しにし、より点数の取れそうな箇所にポイントを絞って勉強していきました。
感覚としては「最高点を上げるのではなく、最低点を上げる」という感じです。

例として、私が後回しにしたのは連結会計。
完璧に理解するには時間が必要だったため、最低限の部分点は取れるようして、残りは配点の大きな仕分け問題や得点源の工業簿記に時間を使いました。
他にも問題集に載っている高難度な問題もざっくりとは理解はしましたが、こちらも深入りしませんでした。
ちなみに、全勉強期間を通して模擬試験で90点台は1度も取れず、最終的には65〜85点を安定して出せる状態で試験を受けました。

利用したサイト

簿記検定ナビ

簿記検定ナビ」さんは、簿記検定の独学受験生をサポートするために制作された個人サイトで、簿記について非常に多くの情報が載っています。

私が利用したのは予想問題「簿記ナビ模試」で、サイトにPDFが添付されているのでそれを印刷して利用しました。

同じ問題集を繰り返しやっていると問題や答え自体を覚えてしまうことがあるので、力が付いたと感じたらやってみるといいと思います。

実際の試験とTAC問題集との比較

「ネット試験は統一試験よりも簡単」という情報をSNSなどで見かけますが、私は統一試験を受けたことがないので比較できません。
ということで、一番お世話になったTAC出版「よくわかる簿記シリーズ」の問題集との比較をします。

「よくわかる簿記シリーズ」問題集と実際の試験との比較
  • 本試験の仕分け問題は商業・工業ともに問題集と同等の難易度。
  • 「よくわかる簿記シリーズ」に載っている問題に比べて、本試験の問題文は比較的シンプルで、問題集に比べれば難しい言い回しや引っ掛けが少なかった。
  • 本試験では応用力よりも基礎の理解ができているかを問われている印象。
  • 問題集では3周目でも見直し時間が5分前後しか無いことが多かったが、本試験では見直し時間を15分取れた。

あくまで私が受けた試験との比較なので、私が物凄く優しい問題ばかり出題された可能性もあるので参考程度にして頂ければと思います。

模擬試験でのポイント

問題を解く順番

私は問題を解く順番は第1問→第4問→第5問→第3問→第2問の順番で解きました。

配点の多いところ→点数を取りやすいところ→点数を落としやすいところ、という感じでしょうか。
これに関してはご自身の得意・不得意で変わってくると思いますが、問題集の解説やネットなどにも良く載っている順番です。

時間配分を決めておく

解く順番も大事ですが、それぞれの問題にかける時間も大切です。

簿記2級は時間に余裕がある試験ではないので、分からない問題に時間をかけすぎると、その分後半に焦りが出てミスが発生します。

私の場合、
「第1問→第4問→第5問→第3問→第2問→見直し」の順番で解答していき、
「10分→15分→15分→20分→20分→残った時間」とう時間配分でした。

問題によってかなり左右されてしまうのであくまで目安程度ではありますが、問題を繰り返して、時間感覚を体に刻み込みましょう。

ネット試験で受験の場合はPCの模擬試験プログラムもやっておく

ネット試験を受ける場合は、実際の試験を想定してPCで受けられる模擬試験をやっておきましょう。

ネット試験でのPC操作は難しい技術は必要ありませんが、

  • 入力に多少の時間が取られる
  • 問題用紙や解答用紙に書き込みができない
  • 用紙2枚とボールペンでメモ

など、紙での試験と違う箇所がいくつかあります。

普段の環境と違うと実力が出せないこともあるので、実際の試験を想定して、PCでの模擬試験プログラムを1度はやっておきましょう。

上で紹介した、「みんなが欲しかった!」シリーズと「よくわかる簿記」問題集の購入者は、公式サイトで模擬試験プログラムが受けられるので、試験本番のつもりで1度は利用しておきましょう。